脳神経外科
安心、安全な医療を提供します
当科は、2004年10月開院以来、基本理念に基き、急性期、救急医療および一般医療で地域社会に貢献してきました。特に、急性期脳卒中治療に関しては、近隣地域(町田市、大和市、相模原市、座間市)からの救急要請、開業医、近隣病院からの依頼など、「Time is Brain」を合言葉に、この地域の「最後の砦」として貢献してきました。さらにこの度2014年11月、当院が南多摩医療圏の「東京都災害拠点病院」に認定され、災害発生時において、重症患者等の収容、治療を行うことも責務となりました。また、超高齢社会(65歳以上の人口が総人口に占める割合が、平成25年に25.1%)に突入し、今後、超高齢者特有の脳疾患に対し、今までの経験では当てはまらない治療、予防というパラダイムシフトが求められます。臨機応変、柔軟に対応し、地域医療に貢献したいと思います。
当科の特徴
現在、脳卒中の患者様は救急搬送されることがほとんどです。脳卒中の中で手術適応となるものは、①くも膜下出血②脳梗塞③脳出血④内頸動脈狭窄や内頸動脈閉塞が主です(他にも硬膜動静脈瘻、動静脈奇形、もやもや病など少し稀な疾患もあります)。
くも膜下出血の主な原因は動脈瘤という血管の膨らみが破れることによって起こります。一度出血がおさまっても再度破裂した場合、致死率は50%を超えます。そのため再破裂予防の治療が必要になります。この場合は開頭手術と血管内治療の2つの方法があります。開頭手術ではクリップという洗濯バサミのような道具で瘤を根元で挟無事で再破裂を予防します。血管内治療ではカテーテルという細い管を足の付け根もしくは腕から首の動脈に入れて、目的の瘤までさらに細い管を挿入します。そしてそこからコイルという糸屑のような道具を充填します。
脳梗塞ですが、頭の中の太い血管が詰まる場合と首の血管が詰まる場合があります。どちらの場合でも詰まった血管を開通するのに早いに越したことはありません。1時間再開通が遅れるごとに19%程度良好な転帰の可能性が低下すると報告されています。そのためカテーテル治療を当院では行います。カテーテルという管を足の付け根の血管もしくは腕の血管から挿入し、詰まったところまで細いカテーテルを誘導し血栓という塊を除去します。
脳出血は出血の原因や大きさの程度、部位にもよりますが血腫除去を行います。開頭手術もしくは内視鏡下での方法がありますが、当院ではなるべく低侵襲での治療を行うため内視鏡を使用した血腫除去を行います。
内頸動脈狭窄症では症状の有無と狭窄程度・プラーク(狭窄している部位のゴミのようなもの)の性状でCEAもしくはCASといった方法を選びます。
CEAは直接血管を開いてプラークを切除します。それに対してCASは血管内治療になります。ステントという網の筒のような道具を狭いところに留置します。そうすることで狭窄している部位を拡張させます。内頸動脈閉塞の場合は検査結果(SPECTなど)によってはバイパス術という血管と血管を吻合する手術を行います。
その他の疾患として外傷によるもので急性硬膜下血腫、動脈解離、慢性硬膜下血腫、陥没骨折などがあります。
診療実績
| 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 脳血管疾患入院患者数 | 219 | 237 | 228 | 200 | 224 |
| 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 22 | 23 | 35 | 19 | 28 |
| 開頭血腫除去術 | 6 | 8 | 4 | 4 | 7 |
| 脳動脈瘤手術(開頭) | 4 | 3 | 3 | 2 | 2 |
| 脳動脈瘤手術(血管内) | 0 | 4 | 2 | 1 | 2 |
| 経皮的頸動脈ステント留置術 | 2 | 8 | 2 | 1 | 0 |
| 穿頭脳室ドレナージ術 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 |
| バイパス手術 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 |
| 血栓回収術 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 |
| 硬膜動静脈瘻塞栓術 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
| 脳動静脈奇形塞栓術 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| tPA使用 | 9 | 14 | 8 | 2 | 5 |




























